isotypeテーマでは、SEO的施策としての基本的な、
・MICRODATA対応パンくずリスト(リッチスニペット)
・カテゴリー、日付、タグアーカイブ等はnoindex化
・HTML5+CSS3によるコーディング
等の最低限の機能は実装していますが、SEOに重要な要素は、あくまでも良質なコンテンツを発信することは当然として、サイトの高速化や、適切なHTML構造など、複合的な要素をトータルで考えるべきです。
SEOに特化したコーディングを売りに、「どんなコンテンツのサイトであろうが、このテーマならSEO上位を狙える」というSEOのみに特化することには、さほど意味が無いと考えています。
良質なコンテンツのサイトが、適切なコーディングがされていれば、なおよしくらいのレベルです。
仕事柄、クライアントが依頼したSEO専門業者から、サイトのSEO施策のためのカスタマイズを依頼されることが多いのですが、いつも驚かされることとして、SEO専門業者であるにも関わらず、SEOの技術と知識に疑問を感じることが多いことです。
これは、複数の、実績があるという首都圏のSEO業者に言えることだったのですが、実例として、
・1ページ内で、h1タグは1箇所にせよ
→HTML5では、逆に複数のh1タグを使用することが推奨されています。このことをいくら説明しても、理解していない業者多数。(もちろん、セクションごとに、適切に複数設置する必要はありますが。)
・全ての画像を圧縮化せよ
→Googleのgoogle speed insightsツールでポイントを上げるために指摘しているのは分かりますが、WordPressのCMS等で、クライアントがアップロードする画像を、いちいちサイトの制作会社が圧縮、最適化などできるわけがないので、これについては、クライアント側で、プラグインや圧縮ツールで最適化した画像をアップロードしてもらうしかありません。・動的ページのURLを、指定のものにせよ
→例として、検索結果ページの1ページ目と、2ページ目では、ページタイトルが重複しないように、ページ数をタイトルに自動に表記。予約システム、カレンダーなど、パラメーターで?1215455 のように、無限にページが存在するような場合に、それぞれにタイトルを振り分け、META説明やMETAキーワードを指定のものにしなさい。
これについては、canonicalタグで重複コンテンツを宣言するだけで、Googleの評価が下がることは無いと思われるのですが、SEO業者は、カスタマイズしてでもそれを対応せよ、と言ってくるケースが多いです。
amazonでさえ、検索キーワード商品のページごとに、タイトルが変わるような仕様にはなっていません。
厳密に言えば、SEO業者では、amazonに対して「amazonのサイトは、何億ページでサイトタイトルが重複しているから、カスタマイズしなさい。」と忠告するのでしょうか。
「食べログ」等では、本来、タイトル等が重複しているとみなされてしまう可能性が高いカテゴリー一覧ページにおいて、独自性を出すため、そのカテゴリーごとに独自の内容を追記するような施策がなされていたりするケースはありますが。
CMSや、現在のWordPressのシェアから言うと、SEO業者の指摘する修正内容は、動的コンテンツに即していないことが多いので、これまで何度もバトルをしたこどありますが、驚くことに、このご時勢でもWordPressに対する知識をほとんど持ち合わせていない業者が多いことに驚かされます。
なので、SEO業者は、「アドバイスだけはするが、WordPressの構造はよく分からないので、代わりに、この部分をカスタマイズしてください。」と言いますが、google serch consoleや、google speed insightsでポイントを上げさえすれば、クライアントに納得してもらえるとだけしか考えていないようです。
問い合わせフォームや、スマートフォンの「電話をかける」ボタンのコンバージョンを取るためのカスタマイズなら分かりますが、あまりにも意味の分からないカスタマイズ依頼については、いくら説明しても聞かなければ、黙ってどうしてもやれと言われればビジネスなので受けますが、(SEO業者が直接、コーディング、カスタマイズを行うことはほとんどないため、断ると、検索順位が上がらないのは制作会社が原因であると責任転嫁されかねない。)
「その指示は、御社の企業秘密による、すごい技なんですね?」とか、
「そのカスタマイズに、これだけの費用がかけるということは、SEO的に重要な比率を占めるんですか?」
と、ふっかけて問いただすこともありますが、まず明確な答えは返ってこないです。
ただの実験レベル?
サイト制作費以上の、かなり高額なSEO費用がかかることにも驚くとともに、それだけ技術があるとすれば、逆SEOも可能だと思うので、「順位が下がった」と言われれば、永久にお金をもらって上げ続け、「順位が上がったら、もう契約は止めます。」と言われれば、順位を下げて、継続的に順位を維持するために、また高額な費用をかけさせる。
クライアントも、なまじっかWebのにわか知識だけで、「これをやれば検索上位になるみたいなので、やれ。」みたいなことは、よくあることでしょう。また、明からに、地域性に特化してSEOキーワードで施策したほうがいいものを、なぜかビッグキーワードにこだわって、SEO業者に毎月多大な経費をかけているクライアントも多数います。
例えば、長野県で和菓子を販売している和菓子屋が、地域に特化して「長野 和菓子」をキーワードにSEOをかけるのはが普通だと思いますが、なぜか「和菓子」の単一キーワードだけで1位になりたいと言ったとします。
しかし、仮に1位になったとしても、それがビジネス的な売上げに繋がるかどうかの対費用効果が疑問です。
馬鹿をビジネスモデルとした、馬鹿女タレントのアメーバブログなら、馬鹿女タレントが炎上させてアクセスが増えれば、ビジネスにはなりますが、それはアメーバブログの馬鹿タレントをターゲットにしたステルスマーケティングと、タレントが馬鹿を切り売りしているだけの、別次元の世界の話です。
勿論、それで上位になれば、全国からの注文が見込めるのかも知れませんが、それにかかるSEO費用は多大であり、それがビジネス的に効率がいいことなのか個人的には疑問です。
SEO業者様からは、異論、反発はもちろん、賛否両論あるかも知れませんが、これが偏見も含む、個人的なWebの現場からの感想です。
